FRUITS JOURNEY Vol.01

2023年01月25日
BIEN-ETRE / FLOTO / 農家より

愛媛県大洲市 峯田農園


BIEN-ETREのケーキやパフェ、FLOTOのジェラートに使わせていただいている国産のフルーツ。素材の味が詰まったフルーツは、どのような生産者がどんな想いで作っているのでしょうか。そんなスイーツ作りの裏側を皆さまにもお伝えしたいという想いで「FRUIT JOURNEY」という連載を始めることにしました。第一回目の目的地は愛媛県。多くの生産者さんからフルーツを仕入れさせていただいている果物王国・愛媛に到着した私たちはまず、大洲市でみかんや紅まどんなを生産されている峯田農園さんのもとへと車を走らせました。


馬場麻衣子(以下、馬場) 海も一望できて本当に素敵なところですね。峯田さんはいつから柑橘を育てているのですか?

峯田さん(以下、峯田) 柑橘農家になって11年になります。元々農協で生産者を支援する方の仕事をしていたんですが、自分でやってみたいと思って。今は家族や親戚にも手伝ってもらいながら、普段は夫婦2人でやっています。

馬場 何品目くらいのフルーツを作られているのですか?

峯田 そうですね、ハウスみかん、温州みかん、まどんなでしょ。あとはレモン、ライム、不知火、グレープフルーツ。それに、スウィーティー、国産オレンジも少し植えたり。タロッコ、フィンガーライムと、アボカドもちょこっと作っています。

馬場 この間アボガドを一緒に送ってもらいましたね(笑)、ありがとうございました。柑橘といってもすごくたくさんありますね。このあたりは柑橘の農家さんも多いのですか?

峯田 愛媛は温暖で水はけのいい斜面が多いので、50年以上前から柑橘の生産は盛んなんですけど、この辺は愛媛の中では少ないほうですね。百姓自体かなり減っていますよ。柑橘って木を植えてから実をつけるまでに5年くらいかかるんですよ。だから始めるのが難しいという印象もあるんじゃないかな。やってみたら楽しいですけどね。


馬場 人一倍手間をかけて育てていらっしゃると、一番嬉しいのは収穫の瞬間ですか?

峯田 そうですねえ。あとはお客さんから「美味しかったよ」とメールをいただいたりする時も嬉しいですね。

馬場 直接販売されているからこそですね。うちもパフェが美味しかったというだけじゃなくて、「シャーベットの部分が美味しかった」とか「グレープフルーツの美味しさに驚いた」とかそういう風に言ってくださるお客様がいらっしゃるので、それぞれのフルーツの美味しさ一つ一つがお客さんに感じていただけているんだなと嬉しく思います。

峯田 それはうれしいですね。そういう言葉は木をより一層伸ばして、柑橘を美味しくしてくれそうやな。僕に届いた言葉は、この子たちにも伝えていかないけませんね。

馬場 フルーツも生き物ですからね。きっと届いていますね。


馬場 峯田さんはどのフルーツが一番好きですか?

峯田 やっぱりみかんですかね。みかんって9〜3月くらいに実ができるんですけど、あまり後半になると硬くなってくるので、できたら早い時期の完熟みかん。まだ寒くなる前に冷やしてみかんを食べて、冬はこたつでまどんなを食べるのがいいね。

馬場 フルーツを日々育てていると、可愛いなあって感じるものですか?

峯田 いや、もっと実がなってもええんちゃうかあとか、もっとちゃんと仕事せえよって思うね(笑)。

馬場 いやいや、もう十分仕事していると思いますよ(笑)。


馬場 糖度だってすごいですよね?

峯田 愛媛県では糖度が10.5度くらいが平均ですけど、12〜13度のみかんやまどんなを目指しています。こないだジュースに絞ったのは13.9度あったかな。

馬場 本当にすごいですね。どういうことが甘さを引き出す決め手になるのでしょう?

峯田 丁寧に細かく管理するということでしょうかねえ。いろいろありますが、長くて弱い木枝の先に実をつけてやって、そのついた実をいかにして太らせてやるかっていうのが、僕のまどんなを美味しくする考え方なんです。そのために、剪定を丁寧にしたり、果実が地面に着かないように枝を紐でひっぱってやったり、時には実が地面に着かないように地面をスコップで掘ったりね(笑)。手を入れたら入れた分だけ返ってくると思ってます、植物は。


峯田 スイーツを作る時は、フルーツは甘ければ甘いほどいいもんですか?

馬場 実はそんなことはないと思っていて。甘さだけならお砂糖などで調整することができるんですよ。フルーツの風味を壊さないようなお砂糖もたくさんあるんですけど、自然の酸味っていうのは私たちの手では加えられないんです。酸味が欲しいってなったらレモン果汁入れようとなるのですが、それってレモンの味じゃないですか。果物そのものが持つ酸味がないと、私はすごく作りづらいっていうか。

峯田 フルーツだけで食べるのと、ケーキとかパフェとかで食べるのとやっぱりちょっと違いますよね。

馬場 そうですね。甘くしすぎて酸味がなくなってしまったフルーツも結構あって。どれだけそこに酸味が残っているかっていうのは、そのまま食べる時もお菓子にする時も、大切にしているかもしれません。峯田さんのフルーツは甘さの中に自然な酸味とジューシーさがあって最高なんです。私もたくさんフルーツを食べてきましたけど、本当に独特だと思いますよ。


旅の後記

今までルビーグレープフルーツやまどんなを送っていただきパフェを作ってきましたが、どちらも本当に美味しくお客様に喜んでいただけるものばかりでした。今回園地で初めてお話しさせていただいて峯田さんの人柄と園地の環境を知ることができ、峯田さんの作るフルーツの味わいの深さはここから生まれているんだなと感じました。

国内で作られることが少ない国産オレンジを作り始めたとうかがったので、他ではなかなか手に入らないそのオレンジを使ったレシピを早く考案したいなと今からとても楽しみにしています。

取材後に、峯田さんの奥様の孝子さん、次女の明香さんに昼食まで振る舞っていただき、楽しい時間を過ごさせていただきました。


聞き手=馬場麻衣子|写真=武智俊介|文=柳瀬武彦

峯田 泰稔さん
峯田農園|愛媛県・愛媛県大洲市
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